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第4話 初・ゲテモノ 後編


 リュウ宅のリビングの中、飛んでいる大量のイナゴ目掛け飛び跳ねたキラとミーナ。

 ビシィッ!

 とその猫パンチを食らった哀れなイナゴ君が、大きな欠伸をした六女・マナ(0歳1ヶ月)の口の中へと入って行った。

 基本的に無表情のマナ。
 何事もなかったかのように、生きたイナゴを口に入れたまま、その口を閉じる。

「――!!?」

 驚愕した一同の目の前、マナがもぐもぐと口を動かし始めた。

「マ、マナ!? だ、出せ! 口の中からイナゴを出すんだ!」

 とリュウが狼狽しながら駆け寄るが、マナは口を開けようとしない。
 その乳歯でイナゴを噛み砕き、磨り潰し。

 ブチィッ!

 と、口からはみ出しジタバタと暴れていたイナゴの足を手でぶっ千切る。

 ぽいっと捨てられたイナゴの足を見ながら、シュウが涙目になって近くにいたレオンにしがみ付いた。

「うっ、うわぁぁああぁぁああぁぁぁあ! マ、マナがこえぇよレオ兄ィィィィィィィィィィィィィィィィィッ!!」

 シュウに加え同時に寄って来たサラ抱き締めながら、レオンは顔面蒼白して口を開く。

「う、うん…、僕もちょっと怖いっ……!」

 その傍ら、感心したように声を上げる天然バカトリオ――キラ・ミーナ・グレルが順に口を開く。

「おおーっ! さすがグレル師匠だぞーっ! マナ喜んでるぞーっ!」

「うむ、すごいぞーっ! さすがグレル師匠だぞーっ!」

「うんうん♪ マナは喜んでるぞーっと♪ オレの誕生日プレゼントは間違ってなかったな♪」

 と満足そうに頷いたグレル。
 シュウが開けていなかったもう1つの箱をマナのところへと持って行き、その蓋を開ける。

「ほーらほらほら、マナー♪ これも食うかー?」

「――ぎっ、ぎゃあぁぁああぁぁああぁぁああぁぁああぁぁああぁぁああぁぁあぁぁぁぁああっ!!」

 と、全身にトリハダを立てながら絶叫したシュウとリンク。
 グレルが開けたその箱の中には、大量のザザムシ――カワゲラやトビケラなどの幼虫がウネウネと動いている。

 そのうちの1匹をグレルが指で摘み、

「はい、あーん♪」

 とマナの口元に近づけると、マナが言われた通り、あーんと口を開けた。
 そしてパクッと半分加える。

「おい、マナっ!」

 とリュウが口の中から出そうとするが、マナはリュウから顔を逸らしてそれを拒む。

 マナの口から身体の半分をはみ出し、ウネウネと暴れているザザムシ君。
 必死に逃げようとしているが、マナの口の外に出ている部分を、その小さな手に引っ掴まれ。

 ブチィッ!

 と噛み千切られ、体液を撒き散らし、ムシャムシャと食われご臨終。

「うわぁぁああぁぁあぁぁあぁぁあ!!」

 シュウとリンク、もはや半泣き。
 人によってはある意味物凄くホラーである。

 その一方、よほどゲテモノが気に入ったのか。

 リュウから大地魔法を受け継いだマナ。
 近くを飛んでいるイナゴに石を召喚してぶつけ、地に落とし、その小さな手で掴んで口の中へと入れてその味を堪能し。
 飽きてきたら、口直しだと言わんばかりに箱の中のザザムシを掴んで口に入れ。

「にゃあぁあぁあんっ!」

 と滅多に鳴かないのに、嬉しそうに奇声をあげる。

 それを見て、

「おおーっ! すごいぞーっ! 物凄く喜んでるぞーっ! どーれマナ、母上がおいしい飯を作ってやるぞっ♪」

 なんて張り切ったキラ。
 急遽離乳食を用意し、

 ビシィッ!

 と猫パンチで飛んでいるイナゴをご臨終させて中に突っ込み、

「うーん、いまいち味が足りないな」

 とザザムシを摘んで真っ二つにぶっ千切り、その体液を離乳食の中に入れてスプーンでよく掻き混ぜる。

 一応言っておくが、普段のキラは料理上手である。
 しかしながら、そんな事実を時には吹っ飛ばしてしまうくらい、頭は極度の天然バカなのである。

 そして出来上がった離乳食をマナの口の中に運ぶキラ。

「美味いか? マナ」

「にゃあぁあぁあぁあん」

 と再び奇声を上げて喜ぶマナを見て、キラは嬉しそうににこにこと笑っている。

「早くも私たちの娘の好きなものが分かって良かったな、リュウ?」

「……。…キラおまえ、本気でそう思ってる?」

「当然ではないか♪ これからマナを喜ばすには、虫をあげれば良いと分かったのだからなっ♪」

「いや、うん、そうなんだけどよ、俺の可愛い黒猫よ……? あ…あんまり見たくない光景っていうか……よ?」

 とリュウが衝撃に顔を強張らせる傍ら。

「ふにゃああぁぁああぁぁあぁぁぁああん!」

 と、五女・ユナ&七女・レナの泣き声が響き渡った。
 リュウとキラが振り返ると、そこにはユナを抱っこしている長女・ミラと、レナを挟んで座っている双子の三女・リンと四女・ランの姿。

「おい、今度は何だ」

 とリュウが訊くと、ミラ、リン・ランと涙目になりながら口を開いた。

「ユナがごはん食べてくれないわ、パパァァァァァァァァァァァァァァ!」

「レ、レナのハラがソコなしなのですなのだ、ちちうえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
 
 
 
 
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